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ただの水を、飲んでみたくなる水にする。見せ方の話
一本の何の変哲もないミネラルウォーターも、言葉や背景、写真の見せ方で印象は大きく変わります。ホームページで大切な「どう伝えるか」を考えました。
目の前に、一本のミネラルウォーターがあります。
ラベルも特別ではない。形もよく見かけるペットボトル。中に入っているのは透明な水です。写真だけを見れば、たぶん多くの人が「普通の水だな」と思うはずです。
でも、ホームページを作るときに私が面白いと思うのは、まさにここなんです。
同じ一本の水でも、
どう見せるかで印象は変わる。
01
ただ置けば、ただの水。
例えば、このペットボトルの写真をそのまま一枚だけ載せて、「ミネラルウォーターです」と書く。もちろん間違いではありません。商品そのものは、きちんと伝わります。
ただ、それだけでは「飲んでみたい」という気持ちまでは、なかなか生まれません。
そこで、少し情報を加えてみます。たとえば「〇〇の土地で採れた水です」とか、「こういう特徴のある水です」とか、「こんな料理や場面に合います」とか。もちろん実際の商品なら、書けるのは本当の情報だけです。でも、その水が持っている背景や特徴を丁寧に拾っていくと、ただ透明だった一本の水に、少しずつ意味が見えてきます。
同じ物なのに、受け取る印象が変わるんですよね。
02
背景ひとつでも、味まで想像させられる。
さらに写真の背景を変えたらどうでしょう。
今の写真のように、室内の壁と木の台の上に置かれた水。それはそれで自然です。でも、もし背景が山の中で、澄んだ湧き水が流れている場所だったら。苔のついた岩の間から水が湧いていて、その横に同じボトルが置かれていたら。
たぶん、まだ一口も飲んでいないのに、少しおいしそうに見えると思うんです。冷たそうとか、澄んでいそうとか、自然の中で生まれた水なんだろうなとか。写真の中にある情報から、人は勝手にその先を想像します。
物そのものだけではなく、
その周りに何を置くか。
何を伝えるか。
これは、水に限った話ではありません。
03
お店も、サービスも、同じだと思っています。
ホームページを作っていると、「うちは特別なことをしていないんです」と言われることがあります。でも、実際に話を聞いたり、お店を見たりすると、そうでもないことが多いんです。
普段から当たり前にやっていること。長く続けていること。店主が何気なく大切にしていること。お客様には見えにくい工夫。そういうものは、何も伝えなければ、ただそこにあるだけです。
けれど、写真の撮り方を考える。言葉を添える。順番を整える。背景にある考えまで伝える。そうすると、「何のお店か」だけではなく、「どんなお店なのか」が見えてきます。
価値を作るというより、
もともとある価値を、見えるようにする。
私は、ホームページの仕事って、そういうところがすごく大事だと思っています。
格好いいデザインを作ることも大切です。写真をきれいに見せることも大切。でも、その前に考えたいのは、「これは、どう見せたら伝わるだろう?」ということ。
一本の水を見ていても、そんなことを考えてしまいます。
ただの水に見えるのか。ちょっと飲んでみたい水に見えるのか。
違いは、案外、
「伝え方」の中にあるのかもしれません。
NoëlWow代表
二瓶武士